ナッシュヴィル・チューニング!

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一昨日 SoundCloudにアップした、「水曜日」ですが、ジャカジャカじゃんじゃんと、たくさんのギターが鳴っているなかに、「ナッシュヴィル・チューニング」という変則チューニングのギターが重なっています。

このナッシュヴィル・チューニングとはなにか、というと、「ギターの4,5,6弦に細い弦を張り、通常のオクターヴ上にチューニングしたもの」です。つまり、12弦ギターを半分にして、高いほうの音、がするわけですね。

チェンバロでいうと、4′のみ、の状態になります。

上の写真をみると、4弦(4コース目)がプレーン弦になっています。太さも、な〜んとなく馴染まない見かけになっている(?)のではないでしょうか。

と、いいますか、言葉で表現しても、なんのことかよくわからないと思いますので、音を録ったものをどうぞ。

いかがでしょうか?

なんか狐かタヌキに化かされたみたいな感じですが、これがナッシュヴィル・チューニングの音です。同じ音程の音がいくつか鳴ることがあるので、オープンチューニング的なデチューン感があります。とどのつまりは「12弦ギターを使えばいいではないか」という声も聴こえそうですが、これはこれで、けっこう独特の音がしませんか?

ただ、高校生のころの私は、「ハナシには聴いているけど、ホンマに使っているひと、居るんかいな?」と思っていたのですが、某ギター雑誌の機材インタビューで、Heartのナンシー・ウィルソンとハワード・リースが、2本のアコギをレギュラー・チューニングとナッシュヴィル・チューニングで弾いて「1本の12弦ギターを2人で弾いてるみたいな感じ」と語っていたのが印象に残っています。

ま、今回は12弦ギター的なサウンドを求めていて、これだけのために12弦ギターを買う余力がなかったのでこれになったのです、が…(苦笑)。

はじめてナッシュヴィル・チューニングを知った時は、「4,5,6コースに、1,2,3コースと同じゲージ(太さ)の弦を張る」とあったのですが、実際には、それではいささか細すぎてビヨビヨになってしまうので、(弦を押さえた時の違和感も大きいです)通常の4弦のところに2弦の、5弦のところに3弦の、6弦のところに4弦のゲージのものを張り、D,A,Eをオクターヴ上で合わせています。

それぞれ、4弦が B→D(1音半)、5弦が G→A(1音)、6弦が D→E(1音)と、所定の場所(2,3,4コース)に張られるよりも高い音になっています。

使用しているのはエリクサーのライトゲージです。手持ちの弦で色々と試行錯誤してこんな感じになりましたが、もし、やってみようという場合、使用している楽器や弦のメーカー、種類によって、あまり細かったりすると、特に1音半上げると切れやすい状態になるかもしれませんので、ご注意ください。

宅録環境で、「12弦ギターは持っていないけれど、ソレ風のサウンドが欲しい!」というときは、ナッシュヴィル・チューニングのものをダビングする方式はいかがでしょうか。

あと、ガシガシとストロークで勝負する曲であれば、独特のライトな感じが出せるので、あるいはこれ1本で、中低域はほかの楽器におまかせ、ってのもありかも。

あるいは、前人未到の「ナッシュヴィル・チューニングでフル弾き語りアーティスト」を目指すとか…。途中でオクターヴが変わるので、けっこうブッ飛んだオブリガートを繰り出すことも出来そうです。

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