権利関係もこんがらがっていて、演奏したご本人たちの意向もあるだろうし、自分のブログに引用するのはちとはばかられるんだけども…
これは、わたし、むかーし、ヒスノイズがシャーシャーゆっているコピーのコピーのコピーの…くらいのやつを聴いたことがある、デビュー前のヴァン・ヘイレンが、KISSのジーン・シモンズの資金援助で作ったデモ・テープ(だと思う)。
今やこんな高音質で流出してるのね。
これね、すごいの。全然悪くないんだ。素晴らしいんだ。だけど、ゆってみれば、単なる「超ゴキゲンなロックバンド」なんだよね。(そもそも、それってスゴいことなのだが)
あの『炎の導火線』の、レコードに針を落としてしばらくすると、首をへし折られるような爆発的な「the thing」ではないんだよな。
そう思うと、やっぱりテッド・テンプルマンという人はバケモンなんだなぁ。
彼らはこのあと、特に路線変更とかはしていないけど、それこそKISS風味だったり、ヴァニラ・ファッジみたいなのもあって、いいなぁ。
デビュー前のキャリアを鑑みても、コピーバンドどしても秀逸だからね、彼らは。
サミー在籍時に「ミシシッピ・クィーン」(ゲストはレズリー・ウェスト)とか、BBAの「迷信」を演ったブート聴いたときも素晴らしいと思った。ギターソロは単なる手癖のオンパレードだったけど(笑)
あと、過小評価されがちな「デイヴの歌」だけど、そのほかのモノを聴いていて、とつぜん初期のヴァン・ヘイレンを聴くと、デイヴの歌の「黒さ」にびっくりする。
こんな歌だれも歌えない!すごい!!
英国人のロバート・プラントがフェイクして取り入れた、ブラックフィーリングとはまた違う感じ。
これをあらためて聴くと、良くも悪くも、本質はまるっきり変わらない。このあとシンセもフィーチャーされるけど、驚くほど本質は変わっていない。
シンセというと、なんとなく軟弱な感じで受け取られるけど、それは1980年代の空気のせいで、ピンク・フロイドだって、ザ・フーだって、シンセをソリッドな「ロックの楽器」としてバリバリ使ったもんだよ。
意外とAC/DCばりに変わってない。曲だって焼き直しが多い(失礼)そんなヴァン・ヘイレンだけど、だから俺たちは愛してるんだなぁ。