本日は、もよリハスタにて若者二人のギターレッスンの日。
まずは基礎練からはなれて、今日はトーンのおハナシ。
ギタリストにとって、本当に大事なのはチョップスや理論ではなくて、トドのつまりは「トーン(音色)」だと思うのです。
ハヤビキや、フォンキーなカッティングや、スラッシーなリフよりも、自分のシグネイチャーサウンドを生み出すことはとても重要な仕事。
ピッキング位置から、アンプのEQの使い方、ゲインを下げても音量を下げない練習、音色と音量の個別のコントロールなど、できれば本当は秘密にしときたい商売ネタなんですが、かわいい教え子ちゃんたちにみっちり伝授。
ただ、こんなのは情報として流し込まれただけでどうにかなる訳ではないので、あとは二人の意識しだい。あるいは、壁にぶち当たった時に僕がいかにアドバイスできるか、ではありますが。
そして、あとは前回のおさらいと、さらなるブルーズがらみのレッスン。
ブルーズは、本当にとても奥が深いのですが、ことギターという楽器にとっては、実に広く間口が解放された音楽ジャンルだと私は思います。
理解したり、モノにしたりするには相当な努力が必要ではあるものの、その形式やアドリブ演奏への要素の提示は非常にシンプルになっています。
それだけに、「弾けただけではブルーズにならない」という名前の危険な暗い淵のむこうから、ブルーズの本質がこちらをジッと見つめているのですが。
で、今日は「2音でブルーズ」です。
個人的に、ブルーズというのは、俳句や短歌のように、言いたいことを、形式にのっとって短く発する類の芸術様式だと思っています。
12小節は5-7-5-7-7、あるいは、上の句5-7 と下の句7-7でコール&レスポンスとなるような、そんなイメージもあります。
なので、言いたいこと、はシンプルで、さらに意味の通じない詩的で複雑な言葉を使う必要はなく、うつくしい(ブルージーな)音が、適切でうつくしい(ブルージーな)タイムで鳴る、これが重要だと思います。
この場合の「うつくしい」は、グロテスクでえげつない側面からの「うつくしい」であることも多々あります。
なので、ちゃんと言葉になるように、ブルーズ語の「私は」「いい感じです」の2ワードみたいなのを二人に交互に弾いてもらって、私はひたすらボトム・リフに専念。
いやー、たのしかった。
12小節のあいだの、掛け合い漫才みたいに、だんだん面白くなってきました。
二人にも楽しんでもらえたみたいで良かったです。